BRAVEHEART Scotland Forever! : The Wallace Sword
Mel Gibsonの代表的出演作になった映画BRAVEHEART('95)。スコットランド人をして英連邦からの
自主独立を計るべく、独立議会設立ヘ向けての国民的プロパガンダにまで利用される程、彼等の血をたぎらせたその
背景はファンならずとも、今さらながら「自由」という言葉の重みを考えさせられるのではないでしょうか。
と共に娯楽作品としても十分に楽しめました。 今でもスコットランドを中心にBraveheartersといわれる
熱心なファン達がネット上で、途切れる事なく熱い思いを語り合っています。
いろいろな角度からこの映画と、Melの体内にも流れているScotsの血にまつわる話を取り上げてみます。

Wallace (このページ)  Production Notes  Scots Now  Photo Gallery  Links
 ウォレスとその時代   製作裏話  映画の余波とスコットランド   画像ギャラリー  リンク集



William Wallace とその時代

ウォレスの伝えられる生年はまちまちだが(だいたい1270年から1275年の間)彼が20代後半の若さで兵を挙げた頃のスコットランドは、イングランド王エドワード1世によるかつてないほどに屈辱的な弾圧下にあった。それまでは無秩序な王位纂奪にあけくれ、他国に脅威をおよぼす程の力はなくとも839年のケニス1世から連なる400年の歴史を持っていた王国だった。
1296年一つの王国としてのスコットランドは消滅。貴族たちはほぼ完全にエドワード王の意のままに表向きは一見平穏のうちにあったが、平民たちの間ではそれまでに育んだ愛国心をはるかに凌ぐ国民としての自覚が芽生えていたのである。

Wallace回顧展ポスター
ウォレスはグラスゴーに近い小さな村で生まれた。平民ではあるが父に倣い騎士としての道を歩むべく、幼少の頃からペイズリー修道院で勉学に励む。彼が貴族でもないのに母国語の他に英、仏、ラテン語などを話し視野の広い眼を持っていた事はそれだけでも民衆を引き付ける要素だったはずだ。それに加え早くから駐留イングランド軍に対し憎悪に近い反抗心を発揮して、北部を中心にはじめは小さな反抗の炎を挙げた時、それに同調した民衆たちが彼を英雄として祭り上げていったのはごく自然な動きだった。

それでも彼に従ったのは、せいぜいが農具や短剣、小さな盾に貧弱な鎧といった装備の平民が主で、ほとんどが封建社会の外側にいた人々であり、かつてブリトン人、ピクト人、ゲール人が定住した反抗的な気風が強い地域の出身者で占められていた。ウォレスが初めに頼みとした大貴族たちは失うものが多かったため、息を潜めむしろウォレスの活動を迷惑がっていた。眠れる獅子を起こされてはと。この意味でウォレスは偉大な愛国者であると共に「変わり者」でもある。最終的にこれら貴族たちの裏切りにあってウォレスは1305年に30代の若さで処刑されるが、彼がその短い生涯で成した事はまさに"Everyman dies, not everyman really lives"という台詞にふさわしい。1297年のスターリングの勝利がもたらした意義は「栄光や富や名誉のためでなくただ自由のために」戦う事の価値を人々に植え付けた意味で大変大きい。

彼とともにスコットランドの英雄として並び称されるロバート・ブルースは映画でも描かれたように王位継承者の家柄のためその初期の行動には打算的なところがあったが、ウォレス亡き後はイングランドに抵抗して相当な苦労の末、1314年の戦いで大勝して王位につき1707年に統合されるまでの王国の礎を築いた。


詳しく知りたい方、興味のある方はぜひ本を読んでみる事を薦めます。
(下のアイコンをクリックすればAmazon co jpに行けます)

参考図書:
「スコットランド王国史話」森 護/大修館書店
「とびきり哀しいスコットランド史」フランク・レンウィック/小林章夫 訳/筑摩書房
「スコットランド物語」ナイジェル・トランター/杉本 優 訳/大修館書店
「地球の歩き方フロンティア/SCOTLAND」ダイヤモンド社
The Wallace by Nigel Tranter

amazon1.jpg

next


Home | News | Tidbits | What's Mel | Filmography | Fowl Plot | Archives | Gallery | Notebook | Links | Message board