■ L'ART et les MANIERES.....■        Studio Magazine, France '96-5
ここではメルとマイケル・ラドフォード監督が登場して交互に答えていますが 
一ケ所を除きメルの答えたものだけを載せました

人はこんなにも毛色の違う作品をイメージすることができる。 BraveheartとIl Postino。 しかも先のアカデミー賞では作品賞を
競い合った。また2つとも詩的で力強い作品だ。豊かな才能に由来するすばらしい映画に敬意を表して全米監督ユニオン
が2人を招き見どころやエピソードを語ってもらうことにした。聴衆は約200人の監督と世界中のジャーナリスト達。
映画を心から愛する喜びと情熱とユーモアに満ちた2時間。

Q: 製作のプロセスを聞かせてもらうのは楽しみだが、何よりもまず...なぜ監督に?

Mel:  僕の場合は(マイケルと)ちょっと違うんだ。ずっと演技が情熱の対象だったからね。 だがジョージ・ミラーや ピーター・ウイアーのような素晴らしい監督達と仕事をしてきて演出というのがとても尊敬すべき仕事だということを学んだ。本格的に火がついた のはもっと後のことで、名前は内緒だがある監督のおかげなんだ。「ちょっと待てよ、彼にできるなら僕にだってできる」(笑)で、挑戦したわけ だが実際にやってみて何とかやれる、ある程度の水準にはいけるという感触はつかんだ。もちろんそのためには編集室にこもりきる必要があったが。 おかげで見られるものになったと思う。

Q:  脚本のことから始めようか。その出会いは? 

M:  初めて見たのは、すでにシナリオの形で書かれたものを渡された時なんだ。原作者のランダル・ウオレスが自分で集 めた史実の断片と、いくばくかの伝説を、豊かな想像力でつなげて脚本化していた。最初の感想は「こりゃおおごとだ、無理だな」時代物だし、戦闘 シーンが二つ、それ以上のアクション、かなり厄介な仕事になるだろうと思ったね。僕にはとても....ただしテーマはとても気に入ってずっと頭の隅に とりついて離れなかった。
そしてためらったあげく、結局彼に会った。

Q:  どういう風にシナリオを煮詰めていったのか?Mel face

M:  実はね、ふつう僕は何でもいい、たとえつまらないことでもぶちまけ会うことから始めるんだ。
それこそ天気のこと から最近読んだ本のことまで。するとこのありふれたおしゃべりから、シナリオに加えられるようなアイデアがふいに生まれることがある。次にその 場面をあれこれ想像して、すでにある場面設定と組み合わせる可能性やその方法を検討する。ちょうどレゴをくっつけて遊ぶように。時々その場で そうやって浮かんだシーンを演技して楽しんだりするんだ。もし通りすがりの誰かが見たら、きっと僕らの頭がいかれたんだろうと思うだろうね!

Q: その時点で映画のテーマは定まったと思うが、今日はっきりとここで分析できる?

M:  うん、できると思うよ。だが御存じのように僕はただの役者に過ぎないから.....(笑)いや、まじめにやろう。 テーマは何かと言えば「自由」の一言に尽きると信じてる。さらに掘り下げればこれは遠い昔、祖国を守るためにためらいなく最後の一滴まで 血を流した人々がいたことについて、後の世が下した評価を僕なりに現代に再現しようと試みたものだ。

Q: キャスティングについて:主役、そして他の配役はどのように決定されたのかを聞きたい。

M:  配役はとてもとても重要だ。なぜならどんな小さな役でさえも最終的に作品に貢献するかその逆か、 大いに関係するからね。おろそかにはできない。そこでつぎのような方法をとった;
俳優達を各々喚んで30分ほどディスカッションをする。そしてどの役がその俳優に一番ふさわしいか一種のテストをするんだ。例えば、 アンガス・マクフェイディンと会った時のことだが、一目見てすぐにロバート・ブルースとして完璧だと感じた。強い存在感を放って いたしカリスマ性すらあった。同時にその第一印象を信じていいのか.....その時点では彼のことをほとんど知らないからね。そこでおしゃべり を始めたら、つい最近、自分が養子だったということを知ったばかりだということまで話してくれた! 驚いたよ....。 いかれたアイルランド人 スティーブンを演じた役者についてはこうなんだ.....何の文句もなかったね。なぜって彼自身が1から10まであの調子だったんだから。  メル・ギブソンに関しては.....法王を演じようと掃除夫をやろうと彼にとっては違いはないんだ。実はロイヤル・シェークスピア・カンパニー から来た役者達を帰したら主役をやる世界でただひとり残った俳優だということを発見!(笑)with M.Radford.>あれこれあるだろうがこれが僕のやり方だ。始まりはできるだけ先入観なしに、どういう成りゆきになるか見守る....。

Q: 撮影前にリハーサルを必ずやる方か?

M: 撮影前に限らず撮影中もリハーサルや予習をやるのが好きだね。だいたいその日の終わりに翌日のシーンのための 準備やリハーサルをやる。時にはギリギリで、かろうじて小さな調節をする時間しかないこともあるが。

Q: 撮影中はよく寝られた?

M: いや、もう最悪だったね! 苦労した。続けて4、5時間以上寝たことは一日としてなかった。毎朝目覚めると 熱っぽくて汗をかいてた.....まるでマラリアにかかったみたいに。 Braveheartの問題点は毎朝、あのいまいましく、うっとうしいかつらを着 けるのに2時間も縛られたこと。その間、何がどうなってるか監視するためにモニターを3台用意して、動けなくてもカメラやアシスタントに 指示を出すことはできたがね。今だから白状するけどモニターを使ったのはいいアイデアだったよ。誰かに裏切られたり騙されたりする心配が 全くなかったんだから!(笑)

PART 2

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